![]() 高効率光電池モジュール
专利摘要:
本発明は、艶消し表面、低屈折率表面、またはその両方を有する高効率太陽光集光デバイスに関し、それらの表面が、そのデバイスの中への太陽輻射光の透過性を向上させる。その艶消し表面は熱可塑性プラスチックの上に存在していて、多くの方法たとえば、艶消し剤によるか、艶消し冷却ロール法、エンボス法、またはその他の方法を使用することにより得ることができる。その艶消し表面および/または低屈折率表面は、コーティング、フィルム(単層もしくは多層)、またはシート(単層もしくは多層)などであってよい。本発明は、剛直性および可撓性のいずれの光電池モジュールにおいても特に有用である。 公开号:JP2011513976A 申请号:JP2010548813 申请日:2009-02-23 公开日:2011-04-28 发明作者:グレゴリー・エス・オブライエン;ライアン・アール・ディルクス 申请人:アーケマ・インコーポレイテッド; IPC主号:H01L31-04
专利说明:
[0001] 本発明は、艶消し表面、低屈折率表面、またはその両方を有する高効率太陽光集光デバイスに関し、それらの表面が、そのデバイスの中への太陽輻射光の透過性を向上させる。その艶消し表面は熱可塑性プラスチックの上に存在していて、多くの方法たとえば、艶消し剤によるか、艶消し冷却ロール法、エンボス法、またはその他の方法を使用することにより得ることができる。その艶消し表面および/または低屈折率表面は、コーティング、フィルム(単層もしくは多層)、またはシート(単層もしくは多層)などであってよい。本発明は、剛直性および可撓性のいずれの光電池モジュールにおいても特に有用である。] 背景技術 [0002] 熱可塑性プラスチックのフィルムおよびシートが、ガラスの代替物として光電池(PV)モジュールの透明材(glazing)の中で使用されている。熱可塑性プラスチックは、より軽量であり、さらにはより高光透過性であるという利点を与える。熱可塑性プラスチック透明材は、可撓性および剛直性いずれの光電池モジュールでも使用することができる。非晶質シリコン電池を製造する際には、特に可撓性PVモジュールのための上側透明材物質として、ETFE(エチレンテトラフルオロエチレン)が現在使用されている。それらは、たとえばDuPont社やSaint Gobain社のような市場供給業者から、光沢−光沢フィルムとして販売されている。] [0003] PVモジュールにおいては、ポリメチルメタクリレート(PMMA)透明材もまた使用される。PMMA透明材の耐候性および防汚性(dirt−shedding)は、米国仮特許出願第60/835855号明細書に記載されているように、その外側表面上に薄いポリフッ化ビニリデン(PVDF)フィルムを加えることによって改良することができる。さらに、米国仮特許出願第60/989501号明細書に記載されているように、可撓性PVモジュールの前面透明材のためのフィルムとして、PVDFを使用することもできる。これらの引用文献においてはいずれも、平坦で光沢性の外側面を有する熱可塑性プラスチックの透明材が使用されていた。] [0004] 光電池モジュール産業においては、モジュールの効率を改良し、コストダウンするための努力が続けられている。シリコンのレベルを下げるために集光器を使用したり、材料の使用量を減らしたり、より安価な材料を使用したりするための努力が積み重ねられてきた。太陽光エネルギーの透過性を向上させる目的で、各種の表面パターンも使用されてきた。] [0005] 光電池の透明材に、表面模様付きの(textured)表面が使用された。米国特許出願公開第2005/0039788号明細書および米国特許出願公開第2007/0240754号明細書には、パネルの光透過性を改良することが可能な、複数の大きな幾何学的模様を有する表面模様付き透明材の記載がある。その表面模様付き表面からの反射の抑制と、さらには透明材に入った後に反射して周囲に戻る光を抑制することの両方のために、光の透過性が向上する。その表面模様付き表面を有する透明材は、比較的厚く、0.5〜10mmの範囲である。測定された光透過率は高く、91.9パーセントにもなった。] [0006] 米国特許出願公開第2004/0261836号明細書には、耐汚染性を改良するために放電処理にかけた、不均一な表面模様のフッ化物ポリマー前面を有する太陽電池が記載されている。そのフルオロポリマーフィルムは、冷却ロールに押しつけるかまたはサンドブラストによって得ることが可能な不均質なパターンを有しているのが好ましい。] 先行技術 [0007] 米国仮特許出願第60/835855号明細書 米国仮特許出願第60/989501号明細書 米国特許出願公開第2005/0039788号明細書 米国特許出願公開第2007/0240754号明細書 米国特許出願公開第2004/0261836号明細書] 発明が解決しようとする課題 [0008] 外側に艶消し表面を有する熱可塑性プラスチック透明材の方が、平坦な表面、内側表面上に艶消し表面を有する透明材よりも多くの太陽輻射光を透過させるということが今や見出された。さらに、その艶消し表面は、半透明とすることが可能であり、それでもなお太陽輻射光を高いレベルで透過させることができる。低屈折率な熱可塑性プラスチック透明材であることによって、特により高い屈折率の内側層と組み合わせた場合には、太陽光の透過率がさらに増大する。] 課題を解決するための手段 [0009] 本発明は、400nm〜1100nmの波長範囲の積分球を用いた、250nm〜1800nmの標準透過率スキャンを使用するPerkin Elmer Lambda 19 Spectrometer(商品名)により測定したときに、93%以上、好ましくは94%以上、さらには95%を超える、そして96%を超える平均光透過率を有する熱可塑性プラスチック透明材物質を外側に含む、高効率な太陽光集光デバイスに関する。] [0010] 本発明はさらに、外側に熱可塑性プラスチックの半透明な艶消し透明材物質を含む、高効率な太陽光集光デバイスにも関するが、その艶消し表面は太陽輻射光源に直面しており、15パーセントよりも高いヘイズ(ASTMD1003により測定)を有する。] [0011] 本発明はさらに、太陽光集光デバイスの太陽光透過率を増大させるための方法にも関するが、それには、その太陽光集光デバイスの外側に艶消し外側層を形成させて、その艶消し表面を太陽に直面させる工程を含む。] 図面の簡単な説明 [0012] 外側艶消し表面および外側光沢表面を有する、各種の組成および厚みのフィルムの、ある波長範囲におけるパーセント透過率をプロットした図である。 外側艶消し表面を有する、各種の組成および厚みのフィルムの、ある波長範囲におけるパーセント透過率をプロットした図である。] [0013] 本発明は、その外側表面が、艶消しであるか、低屈折率であるか、またはその両方である、高効率な光電池モジュールに関する。] [0014] 本明細書で使用するとき、「艶消し表面」という用語は、好ましくは本来的にランダムである模様付きの表面を意味している。本明細書で使用するとき、模様付きの表面に関連する「ランダム」という用語は、その艶消し面の上の横断表面プロファイルが、本来的に規則的な繰り返しパターンを有していないということを意味している。その表面模様によって、その表面からの反射率が低くなるが、これは、60度光沢測定によって測定することができる。BYK−Gardner Micro−TRI−gloss(商品名)を用いて測定した60度光沢は、15%未満、好ましくは10%未満、最も好ましくは5%未満であるべきである。表面粗さの測定も、本発明を定義するのに有用とはなりうるが、必須という訳ではない。本発明者らは、4.953mm(0.195インチ)の移動距離を有するMahr Federal Pocket Profiliometer(商品名)を使用して、実施例フィルムのRaおよびRzを測定した。本発明としての要求性能に適合するフィルムは、0.381マイクロメートル(15マイクロインチ)以下のRaを有していた。より低い表面粗さを達成することも可能であろうが、それでもなお、良好な性能と低い光沢を保持する。本明細書で使用するとき、「半透明」な透明材とは、15%以上、より好ましくは25%以上、最も好ましくは50%以上のヘイズ数(ASTMD1003により測定)を有するものである。] [0015] 本明細書で使用するとき、「フィルム」という用語は、厚みの合計が5ミクロン〜375ミクロン、好ましくは10ミクロン〜250ミクロンの、1層または複数層からなる構造を意味している。] [0016] 本発明の好ましい実施態様においては、本発明の外側の透明材物質は艶消し表面を有していて、その面が太陽輻射光源に向けられる。] [0017] 本発明の外側の艶消し表面は、熱可塑性プラスチック物質で形成されている。本発明において有用な熱可塑性プラスチックとしては以下のものが挙げられるが、これらに限定される訳ではない:アルキル(メタ)アクリレートポリマーおよびコポリマー、ABSターポリマー、ASAコポリマー、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリ(ブチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンテレフタレート)、MBSコポリマー、HIPS、アクリロニトリル/アクリレートコポリマー、アクリロニトリル/メチルメタクリレートコポリマー、耐衝撃性ポリオレフィンおよび耐衝撃性PVC、フルオロポリマー、またはそれらの混合物。] [0018] 好ましい実施態様においては、その外側の艶消し表面はフルオロポリマーである。フルオロポリマーは、靱性があり、耐薬品性で、防汚性の物質であり、広範囲の光スペクトルにわたって高い光透過性を有し、優れた保護性外側層を形成することが知られている。有用なフルオロポリマーの例としては、少なくとも50重量パーセントの1種または複数のフルオロモノマーを含むポリマーが挙げられるが、これらに限定される訳ではない。本発明において使用するとき、「フルオロモノマー」という用語は、フリーラジカル重合反応をすることが可能な、フッ素化されたオレフィン系不飽和モノマーを意味している。本発明において使用するのに適したフルオロモノマーとしては以下のものが挙げられるが、これらに限定される訳ではない:フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン(TFE)、エチレンテトラフルオロエチレン、およびヘキサフルオロプロピレン(HFP)、ならびにそれらそれぞれのコポリマー。好適なフルオロポリマーは、ポリフッ化ビニリデンホモポリマーもしくはコポリマー、およびポリテトラフルオロエチレンホモポリマーもしくはコポリマーである。フルオロターポリマーもまた考えられるが、それに含まれるのは、たとえばテトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロペンおよびフッ化ビニリデンモノマー単位を有するようなターポリマーである。] [0019] また別な実施態様においては、その外側層が、ポリビニリデンベースのポリマーとポリメチルメタクリレートベースのポリマーのブレンド物であるが、それらは溶融混和性がある。ここで使用される「ベースの」という用語は、そのポリマーがホモポリマーであるか、あるいは、少なくとも50重量パーセント、好ましくは少なくとも75重量パーセント、より好ましくは少なくとも85重量パーセントのフッ化ビニリデンまたはメチルメタクリレートモノマー単位を含むコポリマーであるかのいずれかであるということを意味している。ポリビニリデンベースのポリマーとポリメチルメタクリレートベースのポリマーとのブレンド物は、(10〜90)対(90〜10)、より好ましくは(25〜75)対(75〜25)の比率とすることができる。] [0020] その透明材物質は透明、半透明のいずれとすることもできる。典型的には、太陽光集光デバイスでは透明な材料を使用する。驚くべきことには、艶消し半透明の外側透明材でも、透明な材料と同等またはさらに大量の太陽輻射光を太陽光集光デバイスの中に透過させることが可能であることが見出された。] [0021] その外側の艶消し透明材物質は、単層とすることもできるし、あるいは多層構造とすることもできる。その透明材は、剛直性とすることも、可撓性とすることも可能である。一つの実施態様においては、その透明材が、外部艶消し表面を有する単一の熱可塑性プラスチックシートである。また別な実施態様においては、その透明材が、その上に単層もしくは多層の艶消し熱可塑性プラスチックフィルムを貼り付けた熱可塑性プラスチック、熱硬化性プラスチック、さらにはガラスからなっている。そのフィルムは、たとえば積層、または接着剤を使用する手段によって透明な基材に貼り付けることができるが、これらの手段に限定される訳ではない。2層またはそれ以上の層を含むフィルムまたはシートを共押出し加工することも考えられるが、その外側層は、艶消し剤を存在させるか、表面模様付き冷却ロール法、エンボス化法、またはその他の手段によって艶消し表面を有している。艶消し剤を含むコーティングの形態で、薄い艶消しフィルムを塗布することもまた可能であろう。そのコーティング剤は、溶液、懸濁液またはエマルションの形態とすることが可能であり、各種のコーティング方法によって塗布することができるが、それらの方法を非限定的に挙げれば、たとえば、ブラシ法、スプレー法、ローラー法、レーザージェット法、およびその他の印刷方法などがある。] [0022] 本発明の透明材は、その外側表面(照射源に直面する表面)の上に艶消し表面を有している。その外側表面の上だけに艶消し表面を有する透明材は、その内側表面の上に艶消し表面を有する透明材、または内外両方の表面の上に艶消し表面模様を有する透明材よりも、太陽輻射光を透過させる効率がより高いということが見出された。] [0023] 艶消し表面は、いくつかの方法で形成することができるが、一般的には、艶消し剤をポリマーマトリックスに添加するか、またはポリマーフィルムまたはシートを後処理する方法による。一つの実施態様においては、艶消し剤を使用して、艶消し表面を作り出す。艶消し剤は、当業者には公知であって、額縁またはスクリーンの上にぎらつきの無い表面を得るために使用されることが多い。艶消し剤には、無機充填剤およびポリマービーズが含まれる。一般的に、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、二酸化チタン、シリカなどのような無機粒子は、マトリックス物質の中に均質に分散させることが困難であり、ポリマーの光透過性を大幅に低下させる傾向がある。高度に架橋されたポリマービーズが、艶消し表面を作成するのに好適に使用される。それらのビーズは、ポリマーマトリックス物質に合わせた屈折率(屈折率差が0.02未満)とすることもできるし、あるいは、マトリックスポリマーの屈折率とは0.02以上異なった屈折率を有する、マトリックスとは屈折率がやや合わないようにすることもできる。それらの粒子が光散乱性であるのが好ましいが、これは、それらが光を散乱または屈折させることを意味している。ポリマービーズは、ポリマーマトリックスとビーズとの組合せを規準にして、5〜60重量パーセント、好ましくは10〜30重量パーセントのレベルで使用する。本発明において有用な粒子は、1〜500ミクロン、好ましくは5〜100ミクロン、より好ましくは10〜75ミクロンの範囲の平均粒径を有している。1種または複数のタイプの散乱性粒子を使用してもよい。2種以上のタイプおよびサイズの散乱性粒子を使用するならば、少なくとも1種は狭い粒径分布を有している必要がある。] [0024] 一つの実施態様においては、その粒子が、コア中のゴム状のアルキルアクリレートポリマーと、ポリマーマトリックスに対して相溶性の少なくとも1種のポリマーのシェルとを有する、コア−シェル構造を有している。この外側のシェルは、全粒子重量のほんの一部を占めるだけである。ゴム状のコアは典型的には、そのマトリックスポリマーの屈折率からは少なくとも0.02単位以上異なった屈折率を有するアルキルアクリレートポリマーを含んでいる。] [0025] 艶消し剤は、フィルムまたはシートを形成するときに、熱可塑性プラスチックマトリックスの中に組み入れることができる。艶消しフィルムは、押出しフラットフィルム法、インフレートフィルム法、2軸配向フィルム法、または溶液キャスト法、あるいは分散キャストフィルム法などで形成することができる。薄い艶消しフィルムはさらに、ブラシ法、レーザージェット法、スプレー法または当業者公知のその他の手段によって、艶消し剤およびマトリックスポリマーを、溶液、懸濁液またはエマルションコーティングの形式で表面の上に塗布することにより形成することも可能である。] [0026] 熱可塑性プラスチックのフィルムまたはシートを表面処理することによって、艶消し表面を作り出すこともまた可能である。その表面処理は、たとえばエッチング法のような化学的処理とすることも、あるいはたとえばエンボス法のような物理的処理とすることも可能である。一つの実施態様においては、押出しまたは共押出しの冷却プロセスの際に、熱可塑性プラスチックのフィルムまたはシートを表面模様付きの冷却ローラーに通す。表面をミクロ表面模様付きまたは表面模様付きとして、より滑らかではあるが依然として屈折性の表面として、光透過性と汚れの落とし易さの両方を最適化させることもできる。] [0027] 本発明は特定の理論に拘束される訳ではないが、表面模様は、当然光学的透明度を低下させると思われるにもかかわらず、驚くべきことには、表面からの反射を低減させることによって全光透過率を増大させる結果が得られ、それにより、このものを表面の透明材物質として使用して製造される太陽電池では、1平方メートルあたりの効率が高くなったと考えられる。その効率向上を最適化させるためには、その表面模様は外側の表面上になければならない。] [0028] 太陽光集光デバイスのための艶消し表面を形成するためのいくつかの好ましい実施態様には以下の例が含まれる: a)フルオロポリマーの外側層を有する薄膜(単層または多層)を成形するには、その外側層は、成形(好ましくは押出しまたは共押出し)の際に、表面模様付きの冷却ローラーの間を通過させて、艶消し仕上げを得る。そのフィルムは、透明な熱可塑性プラスチック、熱硬化性プラスチック、またはガラス基材の上に積層、接着、または共押出しする。 b)ポリフッ化ビニリデンの水性ラテックスを形成させ、10〜40重量パーセントの架橋ポリメチルメタクリレートビーズをそのラテックスの中にブレンドする。次いでそのラテックスを透明な基材の上に塗布する。 c)ポリビニリデンベースの外側層を有する可撓性多層フィルムに、冷却ロールを使用して艶消し表面を与える。次いでそのフィルムを、可撓性光電池モジュール上の透明材として使用する。 d)選択された平均粒径(直径1〜100ミクロンの範囲)を有する架橋ポリ(メタ)アクリレートホモポリマーもしくはコポリマービーズを、ポリフッ化ビニリデンの中にブレンドし、次いで、片側の面が光沢性の冷却ロールを用いてフィルムとして押出加工し、片面が艶消しで、もう一方が光沢表面であるフィルムを製造する。 e)上記例(d)における配合物を、PVDFまたはその他のポリマーの別なポリマー層と共に共押出しをして、インフレートフィルム法またはキャストフィルム法により押出成形する。 f)PVDFの溶媒溶液または溶媒分散体を、鉱物質粒子またはPMMA架橋粒子の艶消し剤と混合する。次いでこの溶液/分散体を、リバースロールコーティング法、グラビアコーティング法またはバーコーティング法によりキャリヤーフィルム上にコーティングし、乾燥させ、ポリマーフィルムの中に溶融させる。そのフィルムをキャリヤーフィルムから剥離することも可能であるし、あるいはそのキャリヤーフィルムを透明材の一部とすることも可能である。 g)その外側層、好ましくはフルオロポリマーが艶消し剤を含む、多層フィルムまたはシートを共押出しする。] [0029] 本発明のまた別な実施態様においては、その外側表面が、低屈折率物質である。本明細書で使用するとき、「低屈折率物質」という用語は、屈折率が1.46未満、好ましくは1.43未満の熱可塑性プラスチック物質または熱硬化性プラスチック物質を意味する。低屈折率物質の例としては、ほとんどのフルオロポリマーが挙げられる。フルオロポリマー外側層を有する多層構造の場合、高屈折率組成物の上に低屈折率のフルオロポリマーを使用しても、反射が抑制されて、光透過性が改良される。低屈折率表面物質は、艶消し剤有り、無しのいずれでも使用することができ、太陽光の透過性を増大させる他の方法と組み合わせて、光透過性をさらに向上させることができる。] [0030] 本発明の艶消し/低屈折率表面の太陽光集光透明材は、その透過率を400〜1100nmの範囲で平均すると、93パーセントを超える、さらには94パーセントを超える、95パーセントを超える、さらには96パーセントを超える太陽光透過率を与える。このパーセント透過率は、使用前に白色較正標準(ID US25−99−010)を用いて自動ゼロ設定した、250nm〜1800nmの標準透過率スキャンを使用するPerkin Elmer Lambda 19 Spectrometerにより測定する。このユニットでは、線形透過率ではなく、積分球を使用して全透過率を測定する。] [0031] 艶消し表面で低屈折率の透明材は、太陽輻射光の透過性において高い効率を有し、そのために、太陽光集光デバイスにおける透明材として特に有用である。何か特定の理論に拘束される訳ではないが、本発明の艶消し表面の利点は、コレクターに対して斜めからの入射角でも太陽の輻射光を捕捉する性能が向上したことにあると考えられる。これは、固定された太陽光コレクターパネルに対して、太陽を模擬的に移動させているということである。一つの特に有用な用途は、剛直性および可撓性の光電池モジュール上での透明材としての用途である。] [0032] その外側の透明材層には、場合によっては、ポリマー固形分を規準にして0.01〜約3重量パーセントの少量のUV吸収剤を含んでいてもよい。そのUV吸収剤は、有機UV吸収剤であっても、あるいは酸化亜鉛やナノ酸化亜鉛のような無機UV吸収剤であってもよい。] [0033] 光電池モジュールは、外側の透明材物質、一般的には保護のための透明なパッケージに埋め込まれた太陽電池、およびバックシートからなっている。太陽電池は、太陽光コレクターにおいて使用されることが公知の物質から作られているが、そのようなものとしてはたとえば、シリコン、セレン化カドミウムインジウム(CIS)、セレン化カドミウムインジウムガリウム(CIGS)、量子ドットなどが挙げられるが、これらに限定される訳ではない。そのバックシートは、光電池モジュールの背面で環境に暴露される。バックシートの第一の機能は、低水蒸気透過性、UVおよび酸素のバリアー性を与えることであって、水、酸素、またはUV光との反応によって誘導される分解からシリコンウェーハ(光電池)を保護するためには必要である。] [0034] 実施例1: 片面が艶消し表面、もう片面が光沢表面である、2ミル(=5.08×10-5m)のポリフッ化ビニリデンフィルム(商標KYNAR720)を成形したが、表面模様付き冷却ロールを使用して、艶消し表面を与えた。前述の分光光度計を使用し、400〜1100nmの範囲での平均透過率として測定した光透過率は、97%であるが、それに比較して2ミルのETFEフィルム(光沢/光沢)は、わずか92%の平均透過率しか有していない。図1に、KYNAR720フィルム(艶消し面が上側、および艶消し面が下側)を試験してこのフィルムの光透過率曲線を示す。表1に、KYNAR720(艶消し面が上側)、KYNAR720(艶消し面が下側)およびETFEの光透過率を比較した結果を示す。艶消し面が上側の場合だけが、本発明の高レベルの光透過率を示している。この表には、フィルムのヘイズと60度光沢も示している。%ヘイズで測定すると、KYNAR720フィルムは光学的に透明ではなく、また60度光沢で測定すると光沢が極めて低い。] 図1 [0035] ] 実施例 [0036] 実施例2 実施例1に記載したのと同じ方法で、PVDFフィルムをさらに作成した。HFPを含むコポリマーであるグレードのKYNAR樹脂を用いて、フィルムを作成した。均一系コポリマー(KYNAR2800)および不均一系コポリマー(KYNAR3120)の両方を使用した。KYNAR2800の場合には、より厚い(5ミル)(=12.7×10-5m)フィルムを成形し、試験した。透過率のデータは、ある波長範囲の間で採取し、結果を図1および図2に示したが、それには、使用前に白色較正標準(ID US25−99−010)を用いて自動ゼロ設定した、250nm〜1800nmの標準透過率スキャンを使用するPerkin Elmer Lambda 19 Spectrometerを使用した。このユニットでは、線形透過率ではなく、積分球を使用して全透過率を測定する。図2の結果から、いずれのコポリマーも96%以上の平均光透過率を有しているので、本発明が組成の影響を極端に受ける訳ではないことがわかる。さらに、艶消し面を上側としたときには、5ミルのKYNAR2800が96%の平均光透過率を有するのに対して、2ミルのKYNAR3120フィルムが97%の平均光透過率を有していることから、それらの結果が厚みに強く依存することもない。したがって、本発明は、フルオロポリマーもしくはPVDFの組成物、タイプ又はコポリマーにより制限を受けるものではない。] 図1 図2
权利要求:
請求項1 400nm〜1100nmの波長範囲の積分球を用いた、250nm〜1800nmの標準透過率スキャンを使用するPerkinElmerLambda19Spectrometerにより測定したときに、93%以上の平均光透過率を有する熱可塑性プラスチック透明材物質を外側に含む、高効率太陽光集光デバイス。 請求項2 光電池モジュールを含む、請求項1に記載の太陽光集光デバイス。 請求項3 前記透明材物質の表面が、太陽輻射光源に直面する艶消し表面を有する、請求項1に記載の太陽光集光デバイス。 請求項4 前記透明材の表面層が、1.46以下の屈折率を有する低屈折率物質を含む、請求項1に記載の太陽光集光デバイス。 請求項5 前記透明材物質が、フルオロポリマー組成物を含む、請求項1に記載の太陽光集光デバイス。 請求項6 前記フルオロポリマーが、エチレン、テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、ペルフルオロメチル(もしくはプロピル)ビニルエーテル、またはクロロトリフルオロエチレンを含むホモポリマーもしくはコポリマーからなる群から選択される、請求項5に記載の太陽光集光デバイス。 請求項7 前記フルオロポリマーが、ポリフッ化ビニリデンベースの組成物またはブレンドであり、そしてフィルムを構成する、請求項6に記載の太陽光集光デバイス。 請求項8 前記平均光透過率が、94パーセント以上である、請求項1に記載の太陽光集光デバイス。 請求項9 前記平均光透過率が、95パーセント以上である、請求項8に記載の太陽光集光デバイス。 請求項10 前記平均光透過率が、96パーセント以上である、請求項9に記載の太陽光集光デバイス。 請求項11 熱可塑性プラスチックの半透明な艶消し透明材物質を外側に含み、前記艶消し表面が太陽輻射光源に直面しており、15パーセントよりも高いヘイズ(ASTMD1003により測定)を有する、高効率太陽光集光デバイス。 請求項12 少なくとも25パーセントのヘイズを有する、請求項11に記載の高効率太陽光集光デバイス。 請求項13 少なくとも50パーセントのヘイズを有する、請求項12に記載の高効率太陽光集光デバイス。 請求項14 前記透明材物質が、艶消しのフルオロポリマーベースの組成物を含む、請求項11に記載の太陽光集光デバイス。 請求項15 太陽光集光デバイスの太陽光透過率を増大させるための方法であって、前記太陽光集光デバイスの外側に艶消し外側層を形成する工程を含み、前記艶消し表面を太陽に直面させる、方法。 請求項16 光電池モジュールを含む、請求項15に記載の方法。 請求項17 前記外側層が、1.46以下の屈折率を有する低屈折率物質である、請求項15に記載の方法。 請求項18 艶消し表面を有する前記透明材物質が、フルオロポリマーベースの組成物を含む、請求項15に記載の方法。 請求項19 前記フルオロポリマーが、ポリフッ化ビニリデンベースの組成物であり、そしてフィルムを構成する、請求項15に記載の方法。 請求項20 艶消し表面を形成する前記工程が、艶消し剤を用いて前記表面をコーティングすることを含む、請求項15に記載の方法。 請求項21 艶消し表面を形成する前記工程が、艶消し表面を有するフルオロポリマーベースのフィルムを、前記太陽光集光デバイスの外側に貼り付けることを含む、請求項15に記載の方法。 請求項22 艶消し表面を形成する前記工程が、熱可塑性プラスチック物質を表面模様付きの冷却ロールに通すことを含む、請求項15に記載の方法。 請求項23 艶消し表面を形成する前記工程が、溶液コーティングまたはラテックスコーティングをキャリヤーフィルムに塗布することを含み、前記溶液またはラテックスが艶消し剤を含む、請求項15に記載の方法。 請求項24 艶消し表面を形成する前記工程が、エンボス化工程を含む、請求項15に記載の方法。 請求項25 艶消し表面を形成する前記工程が、多層構造を共押出しすることを含み、前記外側層が艶消し剤を含む、請求項15に記載の方法。
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